僕らと青春とRPGツクール
 

 僕が少年だったころ、RPGツクールというゲームが世間を賑わしていた。
これは自分でシナリオやマップを作成し、ゲームを作れるという当時では夢が溢れるソフトだった。作品コンテストも頻繁に開かれ、一位には賞金500万、さらにゲームクリエイターとしての未来も約束されるという(実際にとったものはいないが)名誉を目指して僕等は各々の理想とするゲームを作った。




僕「おい、ツクールシリーズの新作が出るんだってよ。買うだろ?」


友達「うーん・・でもどうせ最後まで作れないしなぁ・・」  


僕「バッカお前、このゲームさえ買えば自分がやりたいゲーム
  全部作れるんだから後はソフト買う必要ないじゃん
」 


友達「!!鋭、君頭いいな!」


僕「しかもお前、さらに考えてみろよ。一位になれば賞金500万円だぜ?
  ソフト買ってもさらに499万も余るじゃねーか。好きなゲーム作って楽しめ、  
  500万円貰って楽しめ、一石二鳥だろ?」
 

友達「ッッッッ!鋭まじで冴えてるよ!よし、今すぐ買いに行こう!」

 
僕「ああ、でも大人気で近くのショップ売り切ればっかなんだ。
  だが車で2時間くらい離れた街のショップ
に在庫があることを確認した。」
 

友達「車で二時間はきついね・・交通費が・・」


僕「
馬鹿だな!未来の500万から出せばいいじゃん!

友達「あったまいぃーーい!


 


 

 青春・・それは青春だった。僕らは自分が無限の創造心を持っていて、誰よりも面白いゲームを開発できると確信していた。

 

その結果僕たちが作ったものは・・(言うのもハナクソなので箇条書きにしました)
 

友人
・初期装備 ひのきの棒
・初期モンスター スライム
・アイテム 薬草、キメラの翼
・やること 魔王を倒しに行く

・住人全員西と東間違えてる

・初っ端大魔王と決戦。目をえぐられる
・開始フィールドから東西南北全方位砂漠。
・看板に城が東とあるが東にはループ砂漠。
 

・住人全員西と東間違えてる

 

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